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2022年7月

2022年7月31日 (日)

ソウルノート SOULNOTE D-2の導入

なんだか最近のDACは小型で薄型に向かっているのが方向性だと自分勝手に決め付けていたのですけど、ネットでカタログや関連Webサイトを眺めていたら、ES9038PROの四個使用とかNOSモードで再生出来るとか興味津々な事が書いてあって読み進むうちに…クラクラっと意識が無くなって気がついたらプラスチックカードが宙に舞って巨大な物量投入型USB DACをポチっていました。

国産でDACを製造しているメーカーはアキュフェーズ・ エソテリック・ ティアック・ スフォルツァート・ソウルノート・マランツとか幾つかあります。今まではCDトランスポートのオマケ的位置付けだったDACが徐々にUSBDAC機能が追加になり、更に最近はプリアンプ機能を持ったネットワークプレーヤーに進化しています。現に私は本当に多機能なBrooklyn Bridgeを使って重宝しているわけです。

そこで満足して於けば良いのに何故かオーディオの虫が騒ぎ出してスフォルツァートDSPとfidataをDiretta接続すればさらに音が良く成るのじゃないか…等々と思い付いて調べ始めたりしていました。fidata とDiretta接続そして光LANも使いたくてスフォルツァートDSP Pavoの納期をショップに確認した所、今の御時世は電子部品の調達問題やらなんだかんだで3ヶ月以上掛かるとの回答でした。急に購買意欲が萎えたのですが、そこでおいそれと引き下がらないのが長年鍛えた「おカメラ・オーディオ・オタ物欲魂」です。

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何かに興味を持って調べ始めた段階で、もう既に「欲しい欲しい病」のスイッチは入っていて、なんだかんだ言って新しいDACが欲しいだけなのです。……笑
ソウルノートの製品は会社を立ち上げた初期の頃は面白い物を出すなぁと凄く注目しておりました。しかしデザインが気に入らなかったので触手は伸びませんでした。このトラウマは今でも引きずっていますデザインはあまり良くないと思っている。
今回購入に至ったSOULNOTE D-2は本当にカタログスペックだけで判断しまして決めました。物量投入型のDACが欲しかったのです。

今使っているMYTEKと大きさを比較してみると
Brooklyn Bridge:218X44X206mm 1.6kg → SOULNOTE D-2:430X160X405mm 17.0kg
体積で14倍・重量で10.6倍も大きいのです。実際にここまで大きさが違う理由は何なのだろうと思って調べ始めたのが購入の切っ掛けです。
Brooklyn Bridgeはネットワークプレーヤーで入力だけでも7種類を持っています。尚且ネットにも繋がります。それに対してSOULNOTE D-2は単機能DACで、入力がUSBとSPDFとAEU / EBSの2系統しかありません。そしてリモコンもついていないと言う潔さです。

なぜこんなに大型なのか?まずは中身から見ていきましょうか
ディスクリート完全対称無帰還差動アンプが電源整流部も含めて、左右のチャンネル完全独立ツインモノコンストラクションで配置されています。基盤は2階建て構造でコンデンサーが林立した基盤がぎっしりと収まっているのが見られます。完全対称無帰還ディスクリートアンプの上下差動コンプリメンタリ入力にチャンネル当たり2個のESS製DACチップ「ES9038PRO」を割り当てて、無期限差動アンプを完全にドライブ制御しているそうです。「ES9038PRO」を合計4個採用したのは業界でも話題になりました。これはポイントが大きいです。

ネットも色々調べていて台湾のHi EndオーディオWebサイトの記事と写真は非常に物欲を刺激しました。日本のレビューはカタログスペックの転載みたいな記事が多いのですが、この台湾のWebサイトはしっかりと自分の言葉でレビューしています。AURALiC Aries G2と言うトランスポータを使用してUSBでSOULNOTE D-2を鳴らしているYoutube動画も有って非常に参考になりました。
サイトから引用させ貰った下の写真を見ると、このモデルは超お買い得でコスパ抜群な機材なのではないかと言うことに気付いてしまったのです。

コロナからウクライナの戦争と続き世界的な半導体不足や流通の混乱が深刻になっています。あのトヨタでさえ影響を受けて生産ラインが止まっているのに、SOULNOTEが影響を受けないはずが有りません。多分長期的には在庫切れや値上げの事態になってくるでしょう。一番怖いのは生産と供給を維持する為に入手困難な部品を代替えパーツに置き換える事です。勿論設計者が検証するのでしょうが、オリジナルとは音が変わってしまう事になります。そんな時にあるショップでD-2展示品を販売するとの情報です。もう買うなら今しか有りませんとなりました。…笑

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更に中を覗いて目につくのが巨大なトロイダルトランスです。400VA仕様だそうですからハイパワーアンプ並の代物です。このDACを持ち上げるとこのトランスに重量が集中していて、完全にフロントヘビーに成っているのが分かります。このトランスの真下にスパイク足が出るように成っています。振動源であるトランスを中心にして振動対策をする方法は昔からSOULNOTEのお家芸です。今はファンダメンタルと言う会社を作られている鈴木哲さんがSOULNOTEに在籍していた頃からこの仕様でした。このアンプ筐体の三点支持とスパイク仕様は不安定ですから、安全性を考えると大手のメーカーはまずやらない方法です。購入時にスパイクは付属品で、標準品はノーマル平足が着いています。設置の仕方で出音が大きく変化します。

「SOULNOTEを買うユーザーはそんな事は百も承知で百人百通りのセッティングによる音の違いを楽しんでくださいね。音の違いを試行錯誤するスキルが無いと楽しくないですよ」と設計者に試されているような気がしてなりません。今はスパイク足にした時の受け皿がないのでノーマル平足のまま使っています。その代わりアンプ後方の2点の足にThaiの10Bath硬貨を挟んで設置している。それだけで低域の出方(沈み込み)が変わってくるので驚きました。これからも設置方法の試行錯誤は続くと思います。ああぁ 悩ましいけれど楽しみでもあるのかな(笑

その他、普通のメーカーのやらない事第二弾は天板(トップカバー)が共振します。天板がシッカリ固定されていないのです。指で弾くとベンベン鳴ります。これも昔からアンプの天板を外したほうが良い音がするという(オーディオあるある)なんですが、天板ユルユルを本当にやってしまった製品を買うのも見るのも初めてです。(笑

最後に普通のメーカーのやらない事決定版です。音質を最優先して、電源トランスに非常に感度の高いトロイダルトランスを採用しているとのことで確実にトランスが鳴きます。我が家の場合は電源対策でKOJO TECHNOLOGY Aray MKⅡやFURMAN Power conditionerを通したりしているのでマシな方なのでしょうが、わずかに唸りが出ています。製品に耳を近づけて注意深く聞き耳を立てると分かるくらいの唸りですから実用での差し支えはありません。電源の取り方を色々試しましたがKOJO TECHNOLOGY Aray MKⅡから極性を合わせて直接電源を取る方法が一番リアルな音に成りました。

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NOSモードでの再生音 SOULNOTE D-2はNOSモードとFIR(8倍オーバーサンプリング デジタルフィルタ)モードの切り替えができます。そして驚くことにNOSモードがデフォルトで設定されています。
NOSとは(Non over sampling=オーバーサンプリングなし)の略で、デジタルフィルターを用いない再生の事です。NOS自体は昔からある考え方で、新しい技術ではないです。NOS-DACの問題点はアナログ・フィルター無しで平坦な 周波数特性を得るのが難しいということです。そして効果が明確に得られないので、やらなくなっちゃった技術ってところでしょうか。現行品のDACでNOSモードを積極的に搭載しているメーカーはHolo Audio DACとSOULNOTEくらいだと思います。Holo Audio DACは聴いた事がありませんが、ガレージメーカーで音に拘る技術者が居るとこういう技術を搭載した製品が出てくるのです。SOULNOTEの設計者は加藤秀樹という方でFacebookやYouTubeなどで積極的に様々な音に対しての拘りと手法を発信されています。拝見すると結構面白い。この方は昔マランツに在籍されて居たらしいですが、マランツからソウルノートに移られて、ご自身の音に対しての拘りを製品で具現化されて、花が咲いたのではないでしょうか。

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NOS(Non over sampling=オーバーサンプリングなし)への拘り、、、、
フィルターのあるFIRモードとNOSモードとを比較してみましたが、NOSモードは躍動感があり、アグレッシブで音に厚みが有ります。 心に響く音です。いやぁ凄い音ですよ。低域の存在感とか音の密度とか空気感等の言葉での表現は色々ありますが、そんな事をここでツラツラ書いてもしょうがないので止めておきます。ただ一つ言えるのは、アキュフェーズやエソテリックからこの音は出てこないですね。日本でもこんな音を出すオーディオ製品が作れる時代に成った事に驚いています。
このDACがStereoSound誌のDAコンバータ部門で、アワードを4年連続1位獲得している理由がよくわかりました。

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さて話はちょっと違う方向に飛びますが
最近の高級DACのトレンドは自社設計のディスクリートDACをトップエンドモデルに採用する事です。AKMとか、ESS Technology等の他社製のDAC ICの採用をやめて、FPGAと自社設計フィルターを使ったディスクリートDACのアーキテクチャとなっている。ディスクリート(discrete)というのは「個別の、分離した」という意味の英語であり、既製品であるDAC IC(ワンチップの集積回路)を使わず、抵抗やトランジスタなどのパーツを個別に選択して構成したDACです。

例えば今年(2022年)LINNはAKM(旭化成エレクトロニクス)のDAC ICである「AK4497」を使ったKATALYSTからディスクリートの「ORGANIK」に切り替わりました。余談ですが基板交換型ORGANIKアップグレードの料金は990,000円だそうです。エソテリックも完全自社設計のディスクリートDAC「Master Sound Discrete DAC」を設計して全ての処理を自社製FPGAアルゴリズムで音作りをしています。この流れの始まりはMSBやCHORD、dcs、Mola Mola 、Playback designs、等海外のトップハイエンドメーカーが音作りの要である凡用DAC IC(ワンチップの集積回路)を使用することから差別化を図った結果です。そして音響メーカーとしてはディスクリートDACを搭載することで、凡用DAC ICのヴァージョンアップ競争からも離脱して孤高の高みから見物できるわけです。ESOTERIC“Grandioso”GRANDIOSO-D1XやLINN Klimax DSMは500万円とか300万円と言う価格帯で販売されているハイエンドプレーヤーです。

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実際には凡用DAC ICであろうがディスクリートであろうが其の部分で音の優劣が判断できるわけでは有りませんが、これからの方向性としてESS Technologyや AKMの凡用DAC ICを採用して製品開発を行ってゆくメーカーとそうでないメーカーに二分してゆくと思います。SOULNOTE ・ SFORZATO ・ Accuphase ・LUMIN・MYTEK等は今の所DAC ICを採用して音を作っていくのだと思います。

ソウルノート SOULNOTE D-2の導入で我が家のシステムので音は激変しました。全体的なクォリティの底上げは言うに及ばずですが、ここまで出てくる音の質が変わるのかと驚きました。冒頭に幾つか書いたようにD-2の筐体は大きくて扱いづらい製品ですが、その設計方法の中には音質とエンジニアリングの相関関係で、説明出来ないような不可思議な事象についても積極的に取り込んでいるのです。これはMytekの創始者Michal Jurewiczの設計姿勢と同じです。Michal Jurewiczはレーコーディングエンジニアの立場に近かったけれど、ソウルノートの加藤秀樹氏はよりオーディオファイル寄りの立ち位置なのだと思います。

2022年7月10日 (日)

伊豆の温泉行

5月に温泉にでかけてきたのですが、7月に入ってから、もう一度今度は息子夫婦も一緒に温泉にでかけできました。

まあ久しぶりに孫の顔も見れるという事で、爺婆にとっての楽しみは大きいわけです。

Blogfuro

そんな中でもしっかりとライカSLを持参して写真は撮ってまいりました。目的の大半は孫の写真なわけですが(笑)

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今回は久々にLeica VARIO-ELMARIT-SL 24-90 ASPHを1本だけ装着して撮りました。やはりこのレンズは良いです。ライカらしい落ち着いて渋めな感じで抜群の描写をしてくれます。そして単焦点かというような緻密な写りです。大柄で重量感の有るズームレンズですからつい防湿庫での留守番が多くなりがちなのですが、もっと使わないと勿体ないなと思いました。

詳しい撮影データはこちらで見られます。

2022 JUL 22 :追記

またもやコロナが流行り始めて、7月21日に確認された新型コロナの新規感染者数は全国で18万6246人、東京都は3万1878人といずれも過去最多になった。10代以下の感染者が3割と増えていてオミクロン型の派生型「BA.5」の割合が今週時点で96%である。コロナの間隙を突いて温泉にでかけたりしているのですが、今回はベストなタイミングだったのかもしれない。直接会っているわけではないが、身近な人達に感染者が出ている。4回めのワクチン接種は先月お知らせが来ていた。出来ることなら射ちたくないのでちょっと躊躇していたが、重い腰を上げて8月にうつことにした。

2022年7月 2日 (土)

ワイヤーワールド Electra Reference-3 電源ケーブル

ワイヤーワールド
WireWorld Electra Reference-3 です。かつて2000年代前半頃に日本で一番人気の出た海外製の高級電源ケーブルと言えるでしょう。設立当初の1992年から2005年初頭頃まで二重同軸構造でケーブルデザインしてきました。その肝となるコンストラクションは、2重円筒同軸というもので、内部は中心に配した円筒形の樹脂製コアに導体をスパイラル状に巻き付け、それを絶縁した上から更にもう一層導体を巻き上げた、2重からなる円筒形状の 同軸(コアキシャル)構造です。
以前から使ってみたいと欲求は有りましたが、縦型ラックに収納してオーディオ機材のバックパネル側に余裕がない環境だとこのケーブルは使えません。今回底床オーディオラックに替えたので可能性が出てきました。

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初めて使いましたけれど、取り回しに苦労すると注意されていた通り、滅茶苦茶に固くてゴツいです。
そして重量も有りますから単に差し込んだだけだと受け側機材DELA N1Zのインナーソケットに相当な荷重が加わります。ダメージが心配ですから受け口を下から支えてやるために受け皿に成りそうな物を探したら、LUMIXのバッテリー充電器(壊れたのに捨てずに持っていた)がピッタリでした。これで少し安心です。笑

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WireWorld Electra Reference-3 は重量が有りますから、何もしないでぶら下げるようにつないでいると経時で機材へのダメージが考えられます。ケーブルがとても硬いので床に這わせると床から伝わる振動も心配です。どうしようかなと思案して思いついたのは、押し入れに有った写真用三脚(ミニGITZO)で支えることにしました。これを使えば下から支える時に高さ調節もできるし、振動対策もOKでしょう。なにせジッツオですから..笑

一番最初に繋いだだけの時の印象を言うと音圧が上がったかと思うくらいエネルギー感があって中低域の量感も凄くて、ちょっと出過ぎですかと思うくらいドバドバ出ていました。少し曇ったような気になる見通しの悪さがあって、これはコードの選択を間違えたかな?失敗したかなと思ったんですが、GITZO三脚で配線にストレスがかからないように支えたら、中低域のボンつきが消えて躍動感がでて高密度サウンドになってきました。上下の写真を見て頂くと空中配線の様になっているのが分かると思います。音はDELA N1Zのオリジナル電源コードの音とは雲泥の差です。

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最終的にはインレットコネクターと受け皿にしているLUMIXケースとの間にシルクの緩衝布を巻いてやって完成です。元々インレットコネクターはゴム系の材質で作られていて振動対策もよく考えられているのですが、なにせ発売されてから既に15年以上経過しているコードですからちょっと配慮して使うのが良いと思います。音出しは時間で変化もしてきますが、ここまでの対策を積み重ねた音は、非常にエネルギー感のあるゴージャスで華やかな音です。華やかと言っても決してうるさいわけではなくて、ピラミッドバランスでスケール感の有る音です。僕はメインシステムのラインケーブルはMITでつないでいます。MITは高忠実度なHi-Fi音質と低域の表現力や音像と音場の描写力にとても優れているのですが、やや箱庭的になりやすい傾向があります。パワーケーブルをWireWorldにして補完するのは方向性としてとても合っているのではないかと思いました。

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うちの機材はネットワークプレーヤーMytek Brooklyn Bridgeからの配線がキモで、なるべくストレスがかからないように真っ直ぐに引いてやると、伸び伸びと鳴るのです。  それにしてもワイヤーワールド Electra Reference-3の取り扱いにくさは想像以上でした。 この素晴らしくゴージャスで絢爛豪華な音と引き換えにするコード配線の難しさはこれ一本で十分かなと思います。オーディオアクセサリー誌の試聴室のリファレンスとして、試聴テストの際には常に使用されていて大活躍したと言われているんですけど、ほんまかいな?と思ってしまいました。多分正しい使い方としては、壁コンセントから電源タップまでにこのコードを入れるのが正解ではないかと思っています。



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