ライカ バリオ・エルマリートSL f2.8-4/24-90mm ASPHのレポート
ライカ バリオ・エルマリートSL f2.8-4/24-90mm ASPHのレポート
あははっ と笑っちゃう位素晴らしく写ります。
ライカがSLボディの為に最初に用意したレンズと言えるだけの自信作だと思います。
単焦点並みの描写と言う表現だと、ZOOMレンズが劣るような雰囲気がありますが、此のレンズは別次元。
アポクロマート補正が施された単焦点レンズApo-Macro-Elmarit-R 100mm f2.8はライカRレンズの中で優秀な写りでしたが、それに比べても引けを取りません。
Apo-Macro-Elmarit-R 100mmの最短撮影距離は0.45mです。Vario-Elmarit-SL 24-90mmASPHの90mmでの最短撮影距離も同じ0.45mなので、ほぼマクロレンズに近い焦点域を実現しています。非常に凡庸性の高いレンズに仕上がっています。
このレンズは variable apertureと成っており広角24mmで開放f/2.8-f22から望遠域90mm f/4.0-f22に変化します。此のレンズは重量が1.140g有るわけですが、 ライカの求める製品品質と耐久性を維持しながら固定開放値f2.8を実現する為には、更に大きく重くする必要が出て来るのでしょう。
ライカSLは高感度ISOで撮影しても、非常に優れたノイズ処理能力を持っているので、開放f2.8固定ズームに拘る必要性も無くなったと言えます。
一般的な広角ズームは24mm-70mm(FE 24-70mm f2.8 GM/ EF24-70mm f2.8L II USM/AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR)等が在りますが、 望遠域を90mmまで伸ばした24-90mmの焦点域ズームはライカが初めてです。望遠域90mmは人物撮影などで非常に便利です。技術の伝承に頑なに保守的なライカがこの様な新しい革新的な焦点域のズームを出してくる事が嬉しいですね。
此のレンズ一本でフォトジャーナリズムもアマゾンの奥地も撮影出来てしまいます。(笑)。
焦点距離90mm 絞り f6.3 1/80sec ISO1,000
focal length 90 mm: 0.45 m
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焦点距離50mm 絞り f3.7 1/160sec ISO50
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このズームレンズの描写力はどの焦点距離で撮影しても、すみずみまでシャープで線が細密です。イメージ全体にわたって重厚で中間色の色調も穏やかに再現します。
そして色の滲みが無いので細かい色の階調までなめらかに再現します。
RAWデータをAdobe LRで現像するのですが、殆ど調整の必要がない仕上がりです。
この辺りはライカSLのAWBが優秀なのかもしれません。一昔前のZeissが優秀なヒストグラムを描いていたのを思い出しました。
Zeissがあっけらかんとヌケが良く写るのに対して、此のレンズはライカらしく落ち着いた発色です。
Focal length 24 mm: 0.3 m to infinity; focal length 90 mm: 0.45 m to infinityと成っていて、最短撮影距離が共に短くて寄れるのが嬉しい。
特に素晴らしいのが、24mm最短での撮影でも歪がほとんど有りません。
24mmから90mmの設定も成る程ライカはこうしたかったんだ、と思わせる仕上がりです。
これが有れば当分 他はいらないなぁ 満足度は非常に高い。いやぁ満足度が高くなくちゃ困るんですが…(爆笑)
これから発売されるライカ アポ・バリオ・エルマリート SL F2.8-4/90-280mmも気になるなぁ
此の2本が有れば….ううぅ
焦点距離24mm 絞りf2.8 1/160sec ISO50
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焦点距離24mm 絞りf2.8 1/30sec ISO125
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GIZMODEの記事でこのレンズがデカイとか岩みたいに重いとか、書かれておりますが、大きくて重いのは当たり前の事だと思いますよ。「光学性能をライカの品質基準で作るとPro Specのレンズはこうなりますね」これはN社でもC社でも同じです。大きくて重いのです。むしろ其のような事も知らない米Gizmodo記者は知識の無さを恥じるべきでしょう。
記者は最後に「富士フイルムのXシリーズ、オリンパスのOM-Dシリーズを買うと思います。」と締めくくっていますが。あのねぇそのシリーズはフルサイズじゃないでしょ?イメージセンサーのサイズがAPS-Cとかマイクロフォーサーズですよ、当然レンズ、ボディも小型になる訳です。(笑)
ガジェットのノリで評価しては駄目ですよ もう少し勉強して欲しいですね。
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